「武器と市民社会」研究会

2007年5月に設立された「武器と市民社会」研究会の公式ブログです

研究会第二十四回会合

日時:2010年10月14日18:45より
場所:丸幸ビル2階会議室
講師担当:杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)
テーマ:ロボット戦争が問いかけるもの――『ロボット兵士の戦争』などを手がかりに

内容
1. 『ロボット兵士の戦争』を読んで
(1) 時代認識
・戦争とテクノロジー改革の真っただ中
・戦争が人類だけのものだった時代の終焉→ロボットが戦争に行く時代へ=兵士の定義の変質
・軍事ロボット開発は原爆開発にも匹敵する。「パンドラの箱」が開くまで待っていていいのか?

(2) 技術開発、実戦配備の現状
・03年イラク侵攻時に米軍にロボットは1台もなかった
→陸軍の無人機は1万2000台以上、空軍無人機は7000台以上、無人車両も1万2000台
・革命的な無人攻撃機の登場(プレデター)
・無人システムとGPSとの統合(1995年)は「魔法の瞬間」
・今後10年間、軍用ロボットは指数関数的に増大。10兆円市場の予測も
・米国内のAI(人工知能)研究資金のうち8割が米軍提供分
・リーパー、ナノボット、無人戦闘機、不定形な「スライム」状ロボット、宇宙用無人システムなど

(3) ロボット戦争がもたらす難問
・戦争の敷居を下げる
・民間人被害の増大
・新たな反感・怒りの組織化
・対抗措置による戦争の泥沼化
・米国独占でなく43ヶ国+非国家主体が開発・配備に着手=オープンソースの戦争
・兵士のアイデンティティー、職責、コミュニケーション問題
・ロボットの知能と自律性の進化がもただすジレンマ=「人間は輪の中にいられるのか?」
・モラルの戦場(ロボット工学者たち)
・「ユーチューブ戦争」…戦争のエンターテインメント化(「戦争ポルノ」の横行)
・デジタル時代の国際法の課題
=ロボット戦争というグレーゾーン
…完全自律武装ロボットによる戦争犯罪をどう裁くべきか?
…戦争請負会社(民間軍事会社)が引き起こす難問
…ICRCもヒューマン・ライツ・ウォッチも「内部での議論はまだ」

(4) ロボット兵器軍縮の可能性と展望
…ロボット開発放棄、国際人道法の発展と適用、監視機関、国連人権理事会の可能性、予防原則、「軍産複合体」の自己増殖の解剖と解体ビジョン

2. ロボット戦争と日本の関わり
・「無人機の目」にあたる画像ジャイロの日米共同技術研究
・「グローバルホーク」在日米軍配備と防衛省による購入検討
・米軍によるカネの力を用いた日本人研究者囲い込み
→新たな時代の「科学者の社会的責任」論を
・民生品の軍事転用の放置
・軍事ロボット製造企業の浸透(iRobot社など)
・武器輸出禁止三原則の抜本見直し=実質的廃棄の可能性
・日本政府・市民はロボット戦争の規制とロボット兵器軍縮に役割を果たすべき

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