「武器と市民社会」研究会

2007年5月に設立された「武器と市民社会」研究会の公式ブログです

武器貿易条約(ATT)交渉会議:3月22日(金)から27日(水)草案まで

3月18日から28日まで、ニューヨークの国連本部で武器貿易条約(ATT)交渉会議が開催されています。
このブログ記事作成者のツイッター・アカウントでは、会議の状況などを随時つぶやいております。

 3月22日(金)の午後7時半すぎに、議長の非公式な条約草案文書の第2弾(以下、3月22日草案)が配布されました。この3月22日草案も、Scribdにアップロードしました。

 その後、週末にかけて、NGOの国際法・政策チームを中心に、3月22日草案を細かく分析いたしました。その結果は、このブログに分析記事(その1その2その3)として掲載いたしました。

 3月22日草案の配布後、週末も翌週3月25日(月)以降も様々な交渉が行われました。3月25日(月)の本会議では、ATT推進国103か国(当初は102か国と言われたが、後に103か国に修正された)の声明が、ガーナによって読み上げられました。この声明は、ノルウェーメキシコニュージーランドトリニダード・トバゴナイジェリアなどの積極推進派が中心になって、週末のうちに起草されたものでした。そして、これらの積極推進派は、イギリスオーストラリア日本等を含む「ATT原共同提案国」や国連安保理常任理事国に入っているような妥協派にも、合意を求めて声をかけました。積極推進派が起草した文章には、3月22日草案に関して「一歩後退した部分がある」という指摘が含まれていました。原共同提案国側はその文言を「正しい方向に向けて前進している」といった文言に変えよと要求しましたが、積極推進派はこれを拒否しました。最終的には、原共同提案国7か国のうち、アルゼンチンイギリスオーストラリアケニアフィンランドの6か国はこの声明に合意しましたが、日本だけは合意しませんでしたこの声明はScribdからご覧いただけます。

 3月25日(月)以降の午前・午後の本会議では、ATTを推進してきた国々は、積極推進派だけでなく、日本を含めた妥協派の国々も、強い規制を求める発言を続けました。ただし、3月22日草案以降の交渉は、公開の(メディアに報道され記録に残る)本会議ではなく、非公式協議の場や、それ以外の非公式な会合の場で行われた側面が強いと言えます。本来は、3月25日(月)と26日(火)は、午前・午後の本会議に加えて、夜間の本会議が設定されていましたが、これらの夜間の本会議はキャンセルされ、非公式な交渉の時間にあてられました。例えば、アメリカインド等の間で3月22日草案第5条2の防衛協力に関する項目に関して議論があったり、メキシコ等の積極推進派とイギリス等の原共同提案国側が協議したりといったことは、非公式に行われていたようでした。

 3月27日(水)正午前、ほぼ最終版となる予定の条約草案(以下、3月27日草案)が配布されました。この後から最終日の3月28日(木)までは、形式や文言を整えるなど、規制内容に影響を与えない程度の修正しか行われないことになっています。この草案も、Scribdからご覧いただけます。

 配布後すぐに、会議場の上階のNGO部屋(Conference Room B)では、「コントロール・アームズ」の国際法・政策チームが集まり、個々人で3月27日草案に目を通しました。その後、この草案を4分割して小チームに分かれて分析をしてから(私は移転禁止・輸出許可等のチーム)、小チームの分析を国際法・政策チーム全体で共有しました。分析が終わると、「コントロール・アームズ」の意思決定チームによる議論を経て、午後2時10分から午後3時頃まで、階下の大会議場(使用されていない部屋)で「コントロール・アームズ」全体会議が開催されました。

 現在、3月27日(水)午後3時過ぎです。今日の会議場での仕事が一通り終わったら、なるべく早くにこのブログに分析を掲載できましたらと思っております。

(作成者:夏木碧 「武器と市民社会」研究会事務局担当。2003年より、国際NGOオックスファムにて人道/軍備管理・軍縮分野を担当。ATT関連の調査・研究や国内・国際会議の企画・調整等を行う。)

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